written in 2013/2/25
事例:fbcart
フェイスブックを活用したeコマース(fコマース)のプラットフォームは、日本でも幾つか登場しているが、その中で、ローコスト(無料)で導入することができ、スモール事業者や副業者にとって使い勝手が良のが「fbcart」というアプリケーションで、これを導入するとFacebookページ内にオンラインショップを開設して、商品の掲載、ショッピングカートによる注文受付をすることができる。
fbcartの各種機能は無料で提供されているが、カード決済を導入する場合のみ、カード決済会社の手数料として、月額2,500円+注文代金の4.5%がかかる。今後は、友達に住所を直接聞かなくても、プレゼント用の買い物〜配送手配ができるギフト機能も導入される予定で、ソーシャルアプリとしても進化している。
「fbcart」を開発したのは、クリエイターの青根一誠氏(東京在住)と、プログラマーの水田晃司氏(大阪在住)で、二人はネットで出会い、ローカル地域で頑張っている中小の事業者に、ソーシャルコマースを普及させたいという思いで意気投合し、東京と大阪に離れていながらも、オンラインチャットなどを活用した共同作業でシステムを完成させた。現在も同じ体制のままで運用を行っている。
欧米では、ソーシャルサービスの各種プラットフォームが、個人エンジニア達のコラボレーションにより生まれて、進化していく特性があるが、fbcartもそれと同じ開発スタイルといえる。
fbcart開発のコンセプトには、「日本のスモールビジネスを支援して、起業者を増やしたい」こともあるため、個人でも導入しやすいようになっており、アダルト商品、盗品や偽物などの違法品以外であれば、有形商品、無形サービスを問わず販売できる仕様になっている。また、副業者でも、簡単な手続きでクレジットカード決済を導入することが可能だ。
fbcart活用のアイデアは色々と考えることができるが、本格的なオンラインショップの他に、自分の家で使わなくなった衣類、電化製品、家具、趣味のコレクションなどを販売するガレージセールや、アマチュアバンドがライブチケットを販売したり、セミナー・イベントの予約受付などにも利用できる。
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JNEWS LETTER 2013.2.25
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